避難も“うちの子仕様”で準備しよう！発達障害のある子のための防災　【流山市・柏市・松戸市】

こんにちは、みっくす！編集部のりんごです。

デイジーさんが野田市・鎌ケ谷市・我孫子市の発達障害のある子の防災支援についてまとめてくれました！

今回は、発達障害のある子どもたちとそのご家族が、災害時に安心して避難できるよう、流山市、柏市、松戸市の取り組みをご紹介します。

【避難先のちがいってなに？3つの避難場所を知っておこう】

このように、「どこに行けばいいか」は災害の種類や状況によって変わります。

住んでいる地域のハザードマップで、避難場所と避難所の両方を確認しておくと安心です。

流山市：市内の指定避難所・指定緊急避難場所一覧｜流山市

柏市：避難所・避難場所（地区別） | 柏市

松戸市：指定緊急避難場所・指定避難所｜松戸市

福祉避難所とは？

福祉避難所は、一般の避難所での生活が困難な方々（高齢者、障害のある方、乳幼児など）を対象に、特別な配慮がなされた避難所です。災害時に必要に応じて福祉避難所が開設され、発達障害のあるお子さんやそのご家族も安心して避難できる環境が提供されます。

流山市：「地域とつながる安心感」〜要支援者支援計画と福祉サービスの防災力〜

発達障害のある子どもたちは、災害時の環境変化や刺激に対して特別な配慮が必要です。

流山市では、以下のような支援を行っています

• 個別避難計画の策定：子どもの特性や家族の状況に応じて、避難方法や支援内容を事前に計画します。
• 福祉避難所の整備：バリアフリー対応や生活相談職員の配置など、要支援者が安心して避難できる環境を整えています。
• 地域との連携：民生委員・児童委員、自主防災組織などと連携し、災害時の支援体制を強化しています。

手続きと準備

個別避難計画の策定や支援を受けるためには、以下の手続きが必要です。

1. 避難行動要支援者名簿への登録：市役所の担当課に申請し、名簿に登録します。
2. 個別避難計画の作成：家族や支援者と協力して、避難方法や支援内容を具体的に計画します。
3. 定期的な見直し：子どもの成長や環境の変化に応じて、計画を定期的に更新します。

流山市では、これらに登録することで地域で見守る体制づくりが進められて地域住民に対して、防災に関する知識の普及啓発を図り、行政と地域が協力して防災体制を強化・充実することが推進されています。

柏市：「子どもに寄り添う支援体制」〜こども発達センターと地域の連携

柏市では、災害時に自力での避難が難しい方々のために、個別避難計画の作成を推進しています。

この計画は、発達障害のあるお子さん一人ひとりの特性やニーズに応じた避難方法や支援内容を事前に整理し、災害時に迅速かつ適切な対応ができるようにするものです。

作成の流れ：

1. 相談・聞き取り調査：市の担当者や福祉関係者が、ご本人やご家族と面談し、避難時の課題や必要な支援を把握します。
2. 計画書の作成：聞き取り内容をもとに、避難経路、支援者、必要な物品などを明記した個別避難計画書を作成します。
3. 地域との連携：作成した計画は、地域の自治会や支援者と共有し、実際の避難時にスムーズな支援が行えるようにします。

またか柏市では、災害時に特別な支援が必要な方々を把握するため、避難行動要支援者名簿の作成を行っています。

発達障害のあるお子さんやそのご家族も、希望によりこの名簿に登録することができます。

登録のメリット：

• 災害時に地域の支援者や自治会が迅速に支援を提供できる。
• 個別避難計画の作成や福祉避難所への誘導が円滑に行われる。

登録は任意であり、個人情報の取り扱いには十分な配慮がされています。詳細や手続きについては、柏市の公式ウェブサイトをご確認ください。

松戸市：「“みんなちがって、みんないい”を避難所にも」〜やさしさがあふれる場所づくり〜

災害が起きたとき、発達障害のある子どもたちや家族が安心して避難できるように、松戸市ではさまざまな準備や取り組みを行っています。

避難がむずかしい人のための「支援名簿」

松戸市では、災害時に一人で避難するのが難しい人を「避難行動要支援者」として登録する名簿を整備しています。
この名簿には、発達障害のある子どもも含まれており、必要な支援を受けられるようになっています。

名簿の登録は、町会や自治会で案内されていて、障害者施設などにもポスターが掲示されています。
また、登録された方には、どのように避難するかを一人ひとりに合わせて考える「個別避難支援計画」をつくることもできます。

この計画では、その子の特性に応じた避難方法やサポートの内容が具体的に決められます。計画は、家族や支援者と話し合ってつくり、必要に応じて見直されます。

発達障害のある子も安心できる「福祉避難所」

松戸市では、発達障害など特別な配慮が必要な人のための「福祉避難所」も準備されています。

• 通常の避難所の中に静かな「福祉避難室」が設けられている場合
• 特別支援学校などを使った「2次福祉避難所」が用意される場合

があります。こうした避難所では、落ち着いた環境や必要な支援を受けながら過ごすことができるので、子どもたちにとって安心できる場所になります。

地域といっしょに考える防災

松戸市では、家族・学校・医療機関・地域住民など、みんなで連携して支援体制をつくっています。

避難訓練を通して子どもが避難に慣れたり、必要な支援を共有したりすることで、「もしも」のときも落ち着いて行動できるようになります。

また、市が実施したアンケートでは、「障害のある人専用のスペースが欲しい」「避難所での情報の伝え方を工夫してほしい」といった声も多く寄せられ、今後の取り組みに活かされています。

地域全体が「まさか」のときの味方に！〜みんなで支える防災支援ネットワーク〜

流山市、柏市、松戸市の3市に共通して言えるのは、「地域全体で子どもたちを守ろう」というあたたかな姿勢です。

福祉と防災の垣根を越えて、行政・学校・福祉機関・地域住民がつながり、発達障害のある子どもやその家族が「安心して避難できる」よう準備を進めています。

防災マップに配慮が必要な方の避難支援体制が記載されたり、避難訓練への親子参加が推奨されたりと、日頃から顔の見える関係づくりも大切にされています。

「発達障害だから心配…」と感じる前に、「地域に味方がいる」と思える仕組みが、少しずつ、でも確実に整ってきています。

災害はいつ起こるかわかりませんが、日頃からの備えと地域とのつながりが、いざというときの大きな支えになります。

発達障害のある子どもたちとそのご家族が、安心して過ごせる地域づくりを、これからも「みっくす！」と一緒に考えていきましょう。