「できた!」をサポートする道具たち 〜手先が不器用な子どもに寄り添う工夫〜

「やりたい」「やってみたい」——その気持ちを支えるのが、ちょっとした道具の力です。手先の不器用さで困りごとのあるお子さんたち(通称・凸凹ちゃん)も、自分に合った道具に出会うと、驚くほど表情が変わります。

今回は、そんなお子さんたちの「できた!」を引き出す、視覚的・感覚的にわかりやすい工夫がされたツールを4つのジャンルに分けてご紹介します。図やイラストも一緒に活用して、ぜひご家庭や支援の現場でも取り入れてみてくださいね!


🟠 1. 視覚でわかる!楽器・道具の位置を見える化

🎵 リコーダーの指穴補助シール

「どこに指を置くのかわからない…」という子にぴったりなのが、カラーシールタイプの補助具
指を置く場所に色分けしたシールを貼ることで、視覚的に“正しい位置”が一目でわかります。

💡ポイント:

  • 色や記号で場所を覚えられる
  • 教える側も「赤に人差し指を置いてみよう」と伝えやすい
  • リコーダー以外の楽器(鍵盤ハーモニカなど)でも応用可!


🟢 2. 道具の使い方を“感じて”覚える補助グッズ

🧭 コンパスの安定アシスト

手がぶれてうまく円が描けない子には、「グリップ付きコンパス」や「円描きテンプレート」がおすすめ。持ち手が太めで滑りにくく、針がズレにくい設計になっています。

💡ポイント:

  • 力加減が難しい子でも扱いやすい
  • 失敗体験が減ることで、「また描いてみよう」と前向きに
  • “グルグル回す練習”にも最適


🔵 3. 生活動作・学習を助ける“もちかた”サポート

✏️ 鉛筆グリップ・補助箸など

「うまく握れない」「手がすぐ疲れる」…そんな子には、“正しい指の位置”を自然に誘導してくれる補助具が大活躍!
「エジソン箸」「三角鉛筆+もちかたグリップ」は、無理なく正しい動作が身につきやすくなります。

💡ポイント:

  • “楽に書ける・食べられる”ことが、苦手意識をなくす第一歩
  • 小さな達成感が生活の自信につながる
  • 使い続けるうちに自然と補助なしでもできるように!

🟣 4. 書く・描く以外の“できた”を広げるICTツール

💻 タブレット×アプリの活用

手先を使う細かい作業にストレスがある子には、「タイピング」「音声入力」「タッチ操作」で代替できるデジタルツールも◎。漢字練習や図形学習をアプリで行うと、“できる方法”を選べる自由さが生まれます。

💡ポイント:

  • 書字だけでなく「伝える手段」の幅が広がる
  • 音や動きがあると理解が深まりやすい
  • ゲーム感覚で取り組めて楽しい!

🌈 おわりに:道具は「ズル」じゃない。「橋」になる。

道具の力を借りることは、その子にとっての“近道”ではなく“通り道”を整えること。
「うまくいかない」が「やってみたい」に変わる瞬間を、ぜひ身近にいる大人が一緒に見守っていけますように。

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