こんにちは、みっくす!編集部のりんごです。
「うちの子、ほめても『どうせダメだし』って言うんです」
「チャレンジする前から『ムリ』ってあきらめてしまう…」
発達障害やグレーゾーンのある子どもたちは、周りと比べられたり、失敗体験が重なったりして、
“自分なんて…”と感じてしまうことがよくあります。
「どうしてこんな簡単なこともできないの?」
障害だとわかっていても、そんなふうに思ってしまう日もありますよね。
でも、大丈夫。自己肯定感は、あとから育てていけるものです!
自己肯定感って、なに?
自己肯定感とは、「自分は大切な存在だ」と思える気持ちのこと。
自分は愛されている・価値があると思えるような感覚です。
うまくいかないことがあっても、「それでも自分は大丈夫」と思える心の土台です。
発達障害やグレーゾーンの子どもにとって自己肯定感は「安心して社会と関わっていくためのパスポート」のようなもの。
大人になったときの生きづらさを軽くするためにも、今、子どものうちから育てていきたい力のひとつです。
自己肯定感が育ちにくい背景とは?
発達障害のある子どもたちが自己肯定感を持ちにくい背景には、こんな環境や経験があります。
- 叱られることが多い
- 集団の中で「できない」が目立ちやすい
- 周囲の期待とのギャップ
- 頑張ってもうまくいかない体験の積み重ね
こうした経験から、「どうせ自分はできない」「みんなと違うから」と思い込み自信をなくしてしまいやすいのです。
自己肯定感を育てる5つのヒント
① 「できたこと」を見逃さない
小さな“できた”をキャッチして伝えることで、その経験の積み重ねが子ども自身の自信になります。
エピソード:
小学3年の息子は手先が不器用で、縄跳びをまとめて結ぶのも苦手でした。
ある日、自分できれいに結べたときに「すごいじゃん!」と声をかけたら、照れながら「うん…」と返してくれました。
それ以来、自分から結ぼうとするように。
→ 小さな“できた”から自信が育ちました。
② 行動をほめる
「すごいね!」だけでなく、「〇〇ができたね」と行動を具体的に伝えると、
子どもは“何が良かったのか”を理解しやすくなります。
③ 失敗しても「チャレンジしたこと」を認める
結果だけでなく、そこに向かってがんばった姿に目を向けましょう。
エピソード:
ASDの娘は切り替えが苦手。ダンスの習い事で新しい振り付けが覚えられず、みんなは出来ているけれど1テンポ遅れて
ついていっている状態に、、、何度も挑戦してけれど結局最後まで出来ず泣きだしてしまい「もうやりたくない」と。
「沢山練習してチャレンジしているだけですごいよ!」と伝えると、悔しそうに「うまくなりたい…」と一言。
→ チャレンジしたことを認めることで、悔しさも成長の一歩に。
④ 比べない
「お兄ちゃんはできたのに」「みんなはわかってるよ」は、心をしぼませてしまいます。
その子の“昨日”と“今日”を比べて、「成長」に気づく視点を大切にしましょう。
「去年はお着替えに時間がかかっていたけれど、今はすごく早いね!」など。
⑤ 安心できる居場所をつくる
子どもが失敗しても「ここなら大丈夫」と思える場所があると、それが自己肯定感の“よりどころ”になります。
エピソード:
学校でうまくいかなかった日、家に帰ってきた息子に「おかえり、がんばってきたね」と伝えました。
すると、少しずつその日の出来事を話すように。
「家では怒られないって思えるの、うれしいんだ」って言ってくれたんです。
→ 家が“安心の港”になることで、心が開いていきます。
支援者のひとことが支えになることも
療育の先生や放課後等デイのスタッフなど、第三者の言葉が子どもや保護者を励ましてくれることもあります。
エピソード:
ある日、放課後等デイの先生が「今日、〇〇くん、お友だちに『どうぞ』って言えましたよ」と教えてくれたんです。
家では人との関わりが苦手だったので、それを聞いたときに外の世界でも安心して過ごせているんだと知れて本当に嬉しくて。
→ 周囲の人の気づきは、保護者自身の自己肯定感を支える力にもなります。
親自身も「がんばっている自分」を認めて
子どもの自己肯定感を育てるためには、親の自己肯定感も土台になります。
うまくいかなかった日でも、「感情を抑えられた」「今日は洗濯できた!」と、小さな成功を見つけて自分をいたわってください。
「子育て大変だけど、私よくやってるな」
そう思えることが、子どもの安心にもつながります。
できることから、少しずつ
子どもが「自分ってけっこういいかも」と思えたとき、それは何よりの宝物。
全て完璧じゃなくていい。親も子どもも、そのままで大丈夫!!
「できたね」
「がんばったね」
「ありがとう」
まずはそんな言葉を重ねながら、親子で“じぶんをすきになる”道のりを歩んでいきましょう。
おわりに:ありのままを認める
自己肯定感は、すぐに育つものではありません。
でも、日々の関わりの中で、少しずつ、ゆっくりと育まれていきます。
たとえ「できないこと」「挑戦しづらいこと」があっても、
「大好きな人に認められている」という安心感があれば、
それは子どもにとって、「チャレンジしてみよう」と思える力になります。
うまくいかないことがあっても、
「それでも自分は大丈夫」「自分は大切な存在だ」
――そんなふうに思える心を、これから一緒に育てていきましょう。
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